ネットワークへの攻撃検知に関する研究
コンピュータネットワークに繋がっていない情報機器はないくらいに,情報システムや普段使っているコンピュータやスマートフォン等(以下,端末と呼びます)にとって,コンピュータネットワークは重要な位置を占めています.現代の情報機器は,コンピュータネットワークがないと,その機能はほぼ失われてしまうといっても過言ではありません.
そのネットワークに関係する情報システム等も,その機能を正常に提供できていないと,影響を受ける端末も少なくありません.ネットワークの機能維持が非常に大事になっています.ネットワークも有線ばかりではなく,無線技術を利用したものの方が端末には近いネットワークになります.無線技術を使ったものについては,誰でも無線電波を捕まえることはできるので,勝手に覗かれてしまうような無線ネットワークの運用は避けなければなりません.
ネットワークも以前は物理的なものばかりでしたが,現在では,仮想的に提供されるものも増えています.仮想的に提供される,ということは,それを制御している「何か」が存在している,ということに他なりません.その「何か」というのが,ソフトウェアであったりします.ネットワークのハードウェアにもソフトウェアが組み込まれていて,多数のネットワーク機器をソフトウェアで管理・制御・運用しています.
難しいことばかりです.ハードウェアもわかっていないのに,さらに,ソフトウェアだとか…ハードウェアを制御するためのソフトウェアとしては,そのハードウェア用の「OS」が重要なものになります.そのOSの機能を学んだり,設定を変更して希望のネットワークを構築したりしながら,そのネットワーク機器自体への攻撃や,そのネットワーク機器が繋がっているネットワークへの攻撃を緩和・防御したりします.その研究開発を行っています.
ネットワーク機器だけではありません.そのネットワークに繋がっている情報システムに対する攻撃としては,DoS(Denial of Service)攻撃,分散型DoS(Distributed DoS, DDoS),DNSサーバへの攻撃,その他各種情報システムへの攻撃があります.各種サーバにはログを記録するようになっており,そのログを分析することで攻撃の予兆を発見したり,攻撃を判定したりすることができます.攻撃のデータセットを活用して,機械学習・深層学習によって判定基準を求めたり,ルールを自動生成するという研究を行っています.
キーワード: DoS/DDoS攻撃,データセット,機械学習,ディープ・ニューラルネットワーク,SDN(Software Defined Network),DNSキャッシュポイズニング攻撃
Keyword: DoS/DDoS attack,dataset,machine learning,deep neural network,SDN(Software Defined Network),DNS Cache Poisoning Attack