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研究室の沿革

 本研究室は2005年に開設以降,コンピュータ,ネットワーク,情報システム等に関連するセキュリティ問題について取り扱っており,既存の対策手法の改良,新しい仕組み,悪意のあるまたは正常な事象の特徴量の検討・抽出等について研究を行っています.

 セキュリティ対策はウイルス対策だけではありません.研究対象は,ネットワーク・サーバへの侵入検知・防御,サーバへのパスワードクラッキング攻撃に対する対策,スマートフォンのモーション認証システムに関する研究,Webアプリケーションのセキュリティに関する研究,フィッシングサイトの検出に関する研究,ネットワーク運用に関する研究などがあります.最近は,情報セキュリティ分野においても,機械学習や人工知能技術も導入されており,それらについての理解も深めてもらいたいと考えています(小林は,1990年代からニューラルネットワークについての研究およびその応用研究に携わっていました).

 また,このゼミでの活動の中で,情報セキュリティ分野の知識を深めてもらいたいのはもちろんのこと,情報システム,ネットワーク等の運用についての経験もしてもらいたいと思います.  学生たちが研究で使用するネットワークやシステムの管理・運用の作業も自分たちの手で行なっており,運用管理を行なっている中での問題点についても研究対象となる可能性はあります.

 ん?難しそう?そりゃ,難しいでしょう.1年次配当「コンピュータネットワークの基礎」のレベルは初級,この研究室でやっていく内容は中級から上級にはなります.実際にネットワークを作ったりシステムを作ったり,座学だけじゃなく,実際にやってもらいますので,そういったことがわかるようになる「楽しみ」も味わってください.卒業生はいつも言います,「このゼミにいるときに,もっといろいろやっておけばよかった・・・」と.在学生は気づかないかもしれませんが,就職すれば,いろいろ試したり実験したり失敗したりできなくなります.お客さんのところへ行ってデータをふっ飛ばしたり,システムのアップデートに失敗したりはできないでしょう.学生の間にたくさん「試行錯誤」や「失敗」を繰り返して,それらの事例から学んでください.

 情報セキュリティの分野はネットワークの低レイヤーなところから,ブラウザ等のアプリケーションレベルまで,非常に広範囲に渡っているので,研究室メンバーの研究が自分の研究と大きく異ることはあります.以下に卒業研究と修士論文のタイトルリストを載せていますが,これを見るだけでもかなりの範囲に渡っています.しかし,研究室メンバーの研究が将来役に立つときがきっと訪れます.なにかの資格を取得するための勉強にも役に立つことと思います.「我関せず」ではなく,自分事として,積極的に関与していってください.